腎臓病食を出してくれる温泉旅館「角屋旅館」で宿泊!様々な食事制限に対応
どうも、腎臓病だけど旅行に行くのも大好きな「みよし(@motto.oishii)」です。
皆さんは、食事制限食を提供してくれる温泉旅館があることをご存知ですか?
実は新潟にある村杉温泉の角屋旅館は、腎臓病食や糖尿病食など、食事制限がある方でも安心して食べられる食事を提供してくれる旅館なんです。
今回はそんな角屋旅館で腎臓病食コースを頼んで、2泊3日の温泉旅行を楽しんで来たので、その様子をご紹介します。
この記事では腎臓病患者の私が角屋旅館で腎臓病食コースを頼んだ感想を紹介しています。
杉村温泉 角屋旅館とは?
新潟駅から電車、バスなどを乗り継ぐこと1時間、新潟市のとなり、阿賀野市にある築百年の古民家のような小さな温泉旅館が角屋旅館です。
五頭山の山懐、五頭温泉郷にある温泉旅館なので、最寄りのバス停に到着してからはこんな感じの道を5分ほど歩いていくと旅館にたどり着きます。
小さな旅館なので送迎バスもありませんし、新潟駅からも遠く、決してアクセスの良い旅館ではありません。
しかし、ミシュランガイド新潟2020特別版にも掲載され、オーダーメイドのお料理や貸し切り温泉など、ワンランク上の新潟ステイにはぴったりな温泉旅館だと思います。
角屋旅館は食事制限食に対応
今回、温泉旅行に角屋旅館を選んだポイントの一つが、食事制限食に対応している点です。
特に、私の場合は塩分とたんぱく質を制限しなければいけないのですが、減塩に対応してくれる旅館やレストランはあっても、低たんぱく食に対応してくれる旅館はかなり珍しいのではないでしょうか。
具体的には予約の際に電話で、腎臓病の食事制限が必要な旨を伝えると、塩分・たんぱく質の指示量や、カリウム制限の有無など、食事制限の細かい要望まで聞いていただけました。
角屋旅館のホームページを確認すると、腎臓病食以外にも、痛風、糖尿病、胃腸手術後、糖質制限食、透析など、出来る限りすべての制限食にオーダーメイドで対応していただけるそうです。
角屋旅館の腎臓病食コース
今回は私が腎臓病食コース、妻が一般食のおまかせコースを注文しました。
腎臓病食コースの方は、朝、夜の食事でたんぱく質40〜50g、塩分は1食2g以下で作っていただいたので、腎臓病食の調味料は基本的にすべて減塩タイプが使われています。
1日目 夕食
先付
腎臓病食では一般食に付いているタコの柔らか煮がなくなり、焼き茄子の味付けも変更されています。
前菜
たんぱく質の高い枝豆はメカブと蛍イカの和え物に変更、岡ひじき真丈などはサツマイモ揚げに変更されています。
写真上の煮トマトについては腎臓病食、一般食で共通でした。
造り
たんぱく質の高いお刺身4点盛りは、刺身こんにゃくと赤貝に変更されています。
刺身こんにゃくに付けるお醤油は、腎臓病食向けに普通のお醤油に加えて、減塩しょうゆも用意していただけました。
焼物
焼き物は腎臓病食では牡蠣の葱焼き、一般食では柳カレイの焼き物でした。
牡蠣は海の塩分を含んでいるため、調味料をつけずにそのまま焼くことで減塩を実現しているそうです。
煮物
煮物はどちらもカブと鱈の炊き合わせでしたが、腎臓病食では味付けが薄味に変更されていました。
揚物
一般食ではハゼ、ホタテ、蟹爪、シシトウの天ぷらですが、腎臓病食ではアスパラの肉巻きになっていました。
一緒に付ける麺つゆも腎臓病食では減塩麺つゆを提供していただきました。
酢物
酢の物は腎臓病食ではきゅうりとホヤの酢の物、一般食ではワタリガニの酢の物でした。
汁物
汁物はどちらもしじみ汁ですが、腎臓病食ではかなり塩分が抑えられていました。
ご飯
腎臓病食では低たんぱくごはんをおひつに入れて提供していただきました。
180gのパックの低たんぱくごはんを使用しているので、白米よりも量は少なめです。
おひつに入れてから時間が経ってしまっていたのか、少し低たんぱくごはんが固くなっていましたが、2日目以降の食事では改善されていました。
水菓子
締めのデザートはどちらもブルーベリームースでした。味も腎臓病食と一般食で全く変わりませんでした。
2日目 朝食
2日目の朝食については、焼き魚が銀だらから太刀魚に変更されていたり、一般食に付いている豆味噌が付いていなかったりなどの違いはありますが、基本的にメニューはほぼ同じものを提供していただきました。
サラダにかけるドレッシングや、味噌汁に使われている味噌などはすべて減塩タイプに変更されているそうです。
2日目 夕食
先付
一般食にはアワビが乗っていますが、腎臓病食ではたんぱく質削減のため、菊のお浸しのみでした。
前菜
一般食では落花生の塩茹でや、銀杏、栗などたんぱく質の高いメニューが並んでいますが、腎臓病食では、なめ茸煮とワカサギの唐揚げに変更されていました。
腎臓病食の白ごま豆腐については味付けが薄味に変更されていました。
造り
一般食ではアラと赤貝のお刺身、腎臓病食では白魚のお刺身でした。
焼物
焼物はどちらも牛肉と玉ねぎのチーズ焼きでした。こちらも腎臓病食では味付けが薄味に変更されていました。
牛肉と玉ねぎのチーズ焼きはグラタンのような味でとてもおいしかったです!腎臓病食でここまでおいしい物が出てくるのは驚きでした!
煮物
一般食ではカンパチの揚げ煮ですが、腎臓病食では茄子と牛肉のあんかけに変更されていました。
揚物
一般食ではノドグロの唐揚げですが、腎臓病食ではアンコウの竜田揚げに変更されていました。
酢物
酢の物はどちらもワタリガニで、腎臓病食では一緒に付ける酢醤油が減塩タイプに変更されていました。
汁物
汁物はエビの出汁がよく効いたお味噌汁で、腎臓病食の方は減塩タイプの味噌を使用していますが、出汁の味でとてもおいしくいただけました。
ご飯
2日目もごはんは低たんぱくごはんです。
一般食の方は2日目は玄米に変更していただきました。
水菓子
デザートはどちらも梨とぶどうでした。
3日目 朝食
3日目の朝の朝食も、2日目と同様に、お魚やお味噌汁の具が変更されていたりしますが、基本的にほぼ同じメニューでした。
腎臓病食では減塩にするため、イタリアンサラダのドレッシングが少なめになっていたり、味噌汁などの汁物も減塩タイプの調味料に変更されています。
今回は2泊3日の旅行でしたが、腎臓病食コースも3日ともすべて違うメニューを提供していただき、とても驚きました。
皿数も一般食のコースと変わらず、どれも腎臓病食とは思えないほどおいしい料理ばかりでした。
昼食
今回は2泊3日の旅行では、昼食は近くのレストランでいただきましたが、希望すれば、角屋旅館の方で低たんぱくごはんで握ったおにぎりや、低たんぱくそばなどを提供していただけるそうです。
角屋旅館でも出されている越後の低たんぱく米
角屋旅館の腎臓病食コースで出される低たんぱく米は「越後の低たんぱく米」が使われています。
越後の低たんぱくごはんは低たんぱく米の中でも、特においしくて値段も安いので、私もとても気に入っています。
そんな越後の低たんぱく米ですが、実は製造元の株式会社バイオテックジャパンの工場は角屋旅館から車で6分ほどとかなりご近所なんです。
旅館の設備紹介
今回の旅行では、角屋旅館のベッドタイプのお部屋に宿泊させていただきました。
お部屋にはダイニングテーブルがあり、旅館の食事は全て部屋内での提供でした。
部屋内には宿泊中にマスクを収納するためのマスクケースが置かれていたり、テレビのリモコンには感染防止のためのビニールカバーがしてありました。
また、旅館の入り口には検温器と、消毒用アルコールも置いてあり、安心して宿泊が出来ました。
旅館のロビーには囲炉裏があり、置いてあるお茶やお煎餅は自由にいただくことができます。
部屋数10室程度の小さな旅館ですが、旅館内にお土産コーナーもあり、お土産も充実していました。
角屋旅館のラジウム温泉
角屋旅館では露天風呂付きのお部屋以外は、室内にお風呂はありませんが、宿泊中は4つある貸切風呂に自由に入ることが出来ます。
貸切風呂が使用中の場合は、お部屋の近くにある明かりが点灯する仕組みになっているので、いちいち確認しに行く必要もなく、とても便利でした。
4つあるお風呂の様子はそれぞれこんな感じでした。
村杉薬師堂で病気平癒祈願
角屋旅館の近くの村杉薬師堂では、病気治療をつかさどる仏様「薬師如来」が祀られています。
お参りの際に、祈願書に願い事を書いて、村杉薬師堂の箱に入れると願いが叶うと言われているそうです。
せっかくなので私も旅の終わりに、今後の健康を祈願をし、村杉薬師堂にお参りしてきました。
他にも角屋旅館のようなお宿が増えてくれれば良いなと思いました。
食事制限を理由に旅行を諦めていた方にはぜひおすすめしたい温泉旅館です。
<今回ご紹介したお宿>
ディスカッション
コメント一覧
とてもいい旅館ですね!行きたくなりました。
温泉もお食事も最高でした!ぜひ機会があれば行ってみてください!