【腎臓病の食事】たんぱく質制限ではカロリーアップが重要です
腎臓病の食事制限をしていて一番大変なことって何でしょうか?
私が腎臓病の食事制限を始めたばかりの頃に一番大変だったのはたんぱく質制限中のカロリーアップです。
私が腎臓病で食事制限が必要になったばかりの頃はこのようなことが分からず、ただ何となくたんぱく質を摂りすぎないようにだけ気をつけていました。
この記事ではたんぱく質制限にカロリーアップが重要な理由や、カロリーアップをするのにおすすめな食品などを紹介していきます。
たんぱく質制限でカロリーアップが重要なわけ
食品中のたんぱく質量とカロリー量は相関関係にあるため、たんぱく質を減らすと、自動的に摂取カロリーも減少してしまいます。
摂取カロリーが不足すると、体重や筋肉量が減り、体内では筋肉を分解して必要なエネルギーを生み出そうとします。
その結果、たんぱく質を摂りすぎたときと同じように体内の老廃物(尿素窒素)が増えて腎臓に負担がかかります。
たんぱく質を抑えながらいかにカロリーアップをするかというところがたんぱく質制限の成功の鍵になっています。
「慢性腎不全保存期のケア 寛解を目指した慢性腎臓病の治療」という本によると、 100kcal不足すると体の筋肉の崩壊が起き、たんぱく質を1〜2g余分に摂ったことになるそうです。
以前ブログでも紹介しましたがこちらの本の中には他にも腎臓病について参考になることがたくさん書いてありました。
>> 佐中孜先生の「慢性腎不全保存期のケア 第三版」を読みました
腎臓病のカロリーアップに最適な食品
ここまでで腎臓病のたんぱく質制限にはカロリーアップが重要な理由を説明しました。
一般的にごはんやお肉などたんぱく質が高い食品にはそれだけカロリーも含まれているため、たんぱく質を減らしながらカロリーを増やすのはとても難しいことなんです。
そこで活躍するのが低たんぱく米やでんぷん食品などの腎臓病患者用の治療用特殊食品です。
しかしこういった食品は一般の方にはあまり馴染みがないため、どういうものを買えば良いのか分からなかったり、使い方が難しく多くの方が挫折してしまいます。
低たんぱく米
一般的なお米にはたんぱく質が含まれていますが、特殊な加工をしてたんぱく質を削減したお米が各社から販売されています。(低たんぱく米の種類についてはこちら)
ご飯からたんぱく質を摂ってしまうと、肉や魚などのおかずの量を減らさなくてはいけないため、カロリー不足になりがちです。
また、たんぱく質制限では動物性タンパク質の割合を6割以上にすることが推奨されています。
お米は植物性タンパク質のため、お米からたんぱく質を摂ってしまうと、動物性タンパク質の割合が減ってしまい、長期的には筋肉量の低下や栄養障害を引き起こす可能性があります。
たんぱく質制限をする上ではこういった良質なたんぱく質についても理解が必要です。以下の記事の中で詳しく解説しているのでぜひ合わせてお読みください。
>> 【腎臓病の食事療法】低たんぱく食は良質なたんぱく質を意識しよう
でんぷん食品
でんぷんは高カロリー、低たんぱくで血糖値も上がりにくいため、でんぷん食品は腎臓病の食事療法では最適な食品といわれています。
でんぷん食品にはでんぷん麺やでんぷん片栗粉など様々な食品が販売されています。
最近はでんぷんホットケーキミックスでホットケーキを作りましたが、普通においしいのでおやつなどにもおすすめです。
でんぷんホットケーキミックスを使ったホットケーキの作り方は以下の記事の中で紹介しています。
>> 【たんぱくゼロ】でんぷんホットケーキミックスでホットケーキ作り
エネルギーゼリー
でんぷん食品や低たんぱく米を食べていても、病院から指示された指示カロリー量によっては、カロリーがまだ足りない場合があります。
そんなときはコンビニやスーパーなどでも販売されているウィダーinゼリーなどのエネルギーゼリーも手軽にカロリーアップができるためオススメです。
1個で180kcalあるので一つ食べるだけでも大分カロリーを補えるのではないでしょうか。
以下の記事では各メーカーから販売されているエネルギーゼリーを紹介しています。メーカーによって値段も全然違うのでエネルギーゼリーの購入を検討されている方は要チェックです。
>> 【低たんぱく食】市販のエネルギーゼリーでおいしくカロリーアップ
MCTオイル
MCTオイルは中鎖脂肪酸100%の油で、吸収が早く、素早くエネルギーになるため体脂肪として蓄積しにくいという性質をもっています。
無味、無臭のため、カレーやお味噌汁などに小さじ1杯ほど入れるだけで手軽にカロリーアップができます。
MCTオイルの詳しい説明や使い方、注意点などは以下の記事の中で紹介しています。
>> 【腎臓病の食事】MCTオイルでカロリーアップしてみました
粉飴
糖質は良質なエネルギー源ですが、砂糖などは甘すぎて一度に大量に摂るのは困難だと思います。
そんなときに便利なのがこの粉飴です。砂糖に比べて甘さが1/5程度なので食べやすく、飲み物などに入れるだけで手軽にカロリーアップができます。
ゼリーなどは人工甘味料が含まれているものが多いですが、粉飴はでんぷんを分解した糖を主成分にしているため、天然の成分だけなのでその点も安心できますね。
粉飴は小分けのパックになっているものもあるので、毎日薬を飲むときのお水やお茶などに1袋混ぜて飲むだけでも自然とカロリーアップができます。
粉飴の具体的な使い方などは以下の記事で詳しく解説しています。
>> カロリーアップに便利な粉飴のオススメの使い方【腎臓病の食事制限】
自分に合った食品で無理なくカロリーアップをしよう
今回は腎臓病のたんぱく質制限でカロリーアップが重要な理由と、カロリーアップに最適な食品をいくつかご紹介しました。
ちなみに以前私が病院の食事指導で管理栄養士に質問したときは「粉飴」を一番オススメしていました。
粉飴は緑茶などに入れると、玉露のような味になってとてもおいしくなるそうですよ。
でんぷん食品、ゼリー、MCTオイルなどは人によって好みがあると思いますので、ぜひ自分にあった食品を探してみてくださいね。
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