腎臓病患者が気を付けたい薬の副作用【市販の頭痛薬にも注意が必要】

腎臓病患者が気を付けたい薬の副作用【市販の頭痛薬なども注意が必要】

今回は普段わたし達が服用している薬が腎臓に与える影響(副作用)についてご紹介します。

私の場合は薬の副作用が原因で薬剤性の尿細管間質性腎炎になってしまったため、皆さんにもぜひ薬の副作用について知っていただければ幸いです。

市販の頭痛薬(ロキソニンなど)にも副作用がある

市販の頭痛薬のほとんど(ロキソニン、イブプロフェンなど)には、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)という成分が含まれています。

NSAIDs(エヌセイド)には炎症や痛みを抑え、熱を下げる作用があります。そのため市販の頭痛薬や生理痛などの痛み止め、かぜ薬などの市販薬にもNSAIDsの成分が含まれている薬がたくさんあります。

しかし、NSAIDsの服用によって、急性尿細管壊死、薬剤性の急性尿細管間質性腎炎などの重篤な副作用を引き起こす可能性もあります。

私の場合は、学生の頃から偏頭痛持ちで市販のイブプロフェンという頭痛薬を毎週のように飲んでいました。それでも20代前半頃までは会社の健康診断でも腎機能に異常はありませんでした。

ところが25歳の健康診断のときにクレアチニンが2.28まで上がっていることが分かり、腎生検の後、ロキソニンとイブプロフェンに対してアレルギーが見つかり、市販の頭痛薬を長期的に服用したことで腎機能が低下したのだろうという診断を受けました。

初めは問題なくても、長期的に服用することで私のように薬剤性の間質性腎炎を発症してしまうケースもあります。

私が腎臓病と診断されてから現在までの経緯は以下の記事で詳しく紹介しています。

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薬剤には腎代謝と肝代謝の2種類がある

健康な人でも、薬の副作用によって私のように薬薬剤性の尿細管間質性腎炎を引き起こしてしまう可能性があることは分かりました。

しかし、腎臓病で腎機能が低下している人はNSAIDsなどの成分を含んでいなくても、薬によって腎機能が悪化したり、薬の副作用が出やすくなってしまうことがあります。

薬には、腎代謝(腎排泄型薬物)と肝代謝(肝排泄型薬物)の2種類があります。

先程ご紹介したロキソニンやイブプロフェンなども腎臓から排泄される腎代謝型の薬剤です。

ところが、腎機能が低下していると薬剤の排泄能力が落ち、血液中の薬剤濃度が上がって、薬の効果が強まったり、副作用が出やすくなってしまうことがあります。

肝代謝側の薬剤であれば、肝臓で代謝することができるため、腎機能が低下していても服用することができます。

私が病院で薬を処方してもらうときは、医師に腎臓病であることと、クレアチニンの数値などを伝え、必要に応じて肝代謝の薬にかえてもらったり、腎代謝の薬の場合は量を減らしてもらったりしています。

なるべく薬に頼らない生活をしよう

今回は薬の副作用や、腎臓病患者の私が薬を飲むときに気を付けていることなどをご紹介しました。

以前はロキソニンやイブプロフェンなどの市販の頭痛薬を飲んでいた私も、今は肝代謝のカロナールという薬を処方してもらって飲んでいます。

とはいえ、肝代謝の薬であっても、飲み過ぎれば肝臓への負担はかかります。そのため最近は飲まなくても我慢できる痛みであれば極力薬を飲まないようにしています。

筋肉痛や捻挫などの際に貼る湿布にもロキソニンなどの成分が含まれているものがあるため、湿布のかわりに冷えピタや保冷剤を巻いたタオルで冷やして痛みを和らげることもあります。

もともと悩まされていた偏頭痛もかかりつけ医から猫背などの悪い姿勢が頭痛の原因になることを言われ、最近は姿勢改善のために医師から勧められたラジオ体操を毎日しています。

副作用の全くない薬はありません。なるべく薬に頼らない生活をしていきたいですね。

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